<褥瘡>発赤を発見したらどうする?

  • 寝たきり患者のオムツ交換時に、仙骨部に発赤を発見!!

さて、この時に私たち看護師は、どのように対応するのが適切でしょうか?

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持続する持続する発赤か?

まず大切なのは、この発赤が褥瘡なのか否かを判断することです。

一般的には指押し法などで判断し、持続する発赤ならば「EPUAP分類のステージⅠ:消退しない発赤」の褥瘡と判断します。

指押し法:指で発赤部を軽く3秒ほど圧迫して、発赤が消退するか確認する方法

ステージⅠの褥瘡にはどのように対応するか?

一般には、第一選択としてポリウレタンフィルム(カテリープラスなど)を貼付して創面保護を図ります。

これは褥瘡ガイドブックでも推奨度:C1として認められています。

 薄いフィルムで褥瘡が治るのか?

「こんな薄いフィルムを貼っても大した除圧効果はないのに、なぜ褥瘡に対してフィルム材を使用するのか?」

たまに新人看護師から受ける質問です。私も新人の頃に先輩に同じ質問をしていました。

褥瘡の原因=圧迫のみ、という考えだと、この発想になってしまいます。褥瘡の原因には摩擦やズレもありますよね。

この質問に対する答えは、「創部の摩擦・ズレを軽減させるため」「創部の湿潤環境を保つため」です。

発赤程度でフィルム材を貼付すると、剥がす際に皮膚損傷のリスクの方が高くないか?

ネットでステージⅠの褥瘡に対する処置方法を検索してみと、意外と多かったのがこの意見です。

施設によっては発赤に対してフィルム材の使用を禁止しているところもある、という意見もありビックリしました。

前述のように、ステージⅠの褥瘡に対するポリウレタンフィルムの使用は推奨度:C1で認められていますから間違いではありません。

しかし、皮膚脆弱化が強い場合は、フィルム材の剥離刺激がスキンテアにつながることも否定できません。剥離剤などで予防しようにも、介護施設などでは剥離剤を常備していない場合もあるでしょう。

調べてみると、褥瘡ガイドブックには、ステージⅠの褥瘡に対して白色ワセリンなどの創面保護効果が高い軟膏の使用も推奨されています。*推奨度:C1

このように場合に応じて外用薬とドレッシング材を使い分けるのが正解でしょう。

発赤に対しては常にDTIを疑っておく

発赤に対してフィルム材を選択できるのはどんな看護師でもできることです。このときにDTIに対しても考えておくことができると、一歩進んだ看護師になれます。

DTI:Deep Tissue Injuryとは深部組織損傷のことです。

一見、発赤のみの軽度の褥瘡に見えても、実は深部の皮下組織が壊死しており、次第に深い褥瘡へと至ってしまうことがあります。

DTIが発生していると、周辺部位に比べて硬結や熱感、強い疼痛を有することがあります。

しかし、視診や触診でDTIを発見することは実際には困難です。本当に判別するためにはエコーで調べてみるのが確実ですが、そこまで私たちの技術が追いついていません。

そのため、日々の観察を欠かさないようにして、DTIだと考えられる場合に創傷用のドレッシング材の選択やデブリが必要です。

なぜ、DTIに対して創傷被覆材を使用するのか?
エコーでDTIが確定した場合には、表皮の損傷に至る前に創傷被覆材を使用します。しかし、皮膚の奥に発生している損傷に対して、なぜ皮膚の上に貼付する被覆材が有効なのでしょうか?同じ病院で働いている皮膚排泄認定看護師さんへ聞いてみました。
答えは、「損傷に至っていない浅い部分の組織を保護するため」とのことです。

まとめ

病院内では定期的に体位交換やオムツ交換を実施しているので、ステージⅡ以上の褥瘡が発生することは少ないです。しかし、発赤レベルの褥瘡はちょっとしたことで発生してしまいます。もちろん、予防しておくことが重要ですが、もし発赤を発見した際には適切に対応することが大切です。