仕事をしていて、後輩の態度にイライラしたり、帰宅してから家族に小言を言われて喧嘩になってしまう。生活の中で、怒りの感情に支配されようになる瞬間はたくさんあります。人間は感情の生き物なので、イライラしたり、感情的になるのはしょうがないことです。しかし、その感情も上手くコントロールすることができないと、だんだん疲れて精神的に参ってしまいます。今回は、仕事先や家庭で使える、感情のコントロール方法”アンガーマネジメント”の方法についてご紹介していきます。
6秒待つ
イライラしたり、怒りの感情が爆発しそうな時に有効です。声を出して爆発させる前に、”6秒間”数を数えてみてください。大抵の怒りは、6秒間待てば収まります。子育てで毎日大変なお母さんたちには特に効果的です。

6秒間待てないという人は
怒りの対象から目線を
外してみましょう。
怒りの対象が目の前にいると、イライラをおさめるのは難しいです。そのため、イライラの対象がはっきりとしている場合は目線を外したり、その場から離れましょう。これを「タイムアウト」と言いますが、この際に捨て台詞を吐いたりする必要はありません。「頭を冷やしてくる」「少し一人になって考えなおしたい」と理由をつけて一旦その場から退避しましょう。余裕があれば、また後日話しましょうと再開の約束をしてもいいかもしれません。
相手に原因を求めない
例え自分に非がないとしても、相手を責めるだけでは怒りが膨れ上がるだけです。他人を自分の価値観に当てはめようとすると、余計にイライラしてきてしまいます。育った環境も、生活も違う人と同じ考えを持てるわけがありません。自分の考えを相手に押し付けるだけ時間の無駄です。そんなことで相手は改心してくれません。
例えば「〇〇のせいで失敗した」というのではなく、「〇〇に任せきりにした自分にも責任がある」と考えることができれば怒りの感情も収まります。他人は自分の思い通りにはならない、このことを理解していれば怒りの温度を下げることができます。
過去をさかのぼらない
イライラしている時、過去の怒りを相手にぶつけていませんか?ついやりがちな行為ですが、これは怒りを増幅させる可能性があります。過去の話は現在に関係ない、自分の意識を「今、この場所」に集中させるようにしてください。
過去の怒りがどうしても出てくるという人は、目の前のものを見て下さい。例えば、ペン、スマートフォン、時計、なんでも構いませんのでそれを観察してみてください。形、色、などに意識を集中させることで、意識を現在にとどめることができます。

喧嘩が長引くのは、
過去の怒りを持ち出すから
言葉で落ち着かせる
イライラしている時、誰かに優しく声をかけられると少し落ち着きますよね。言葉は人をイライラさせることもできれば、落ち着かせることもできます。それを自分で自分に行うのです。実際に声を出してもいいですし、心の中でつぶやいても大丈夫です。
「大丈夫、なんとかなる」「明日には忘れる」というように自分をなだめましょう。イライラしていると相手を恨んだり、攻撃したりしてしまいがちですが、それでは問題が解決しません。まずは言葉で気持ちを落ち着かせて、相手と冷静に話し合える状況にすることを意識しましょう。
まとめ
ストレス社会と言われる現代で、自分の感情をコントロールすることは重要な能力です。しかしこれらは意識しなければ身に付くものではありません。怒りの感情というのは「怒っても後悔をし、怒らなくても後悔する」特殊な感情です。アンガーマネジメントの目的は、後悔がないように上手に怒ることです。怒りに支配されるわけでもなく、自分を抑えつけるわけでもない。怒りを相手に適切に表現できるようになることが大切です。
誰かに怒る時、その目的は相手を説き伏せることではありませんよね。ましてや自分がスッキリするためでもありません。相手にどうして欲しいのか、これからどうするべきか、自分のリクエストを上手に伝えられるようにしていきましょう。

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