古くから世界中の人々を魅了してきた金の価値は、年々上がり続けています。世界の紛争、株価暴落、世界で何か悪いことが起こると価値が上がりがちですが、世界の情勢と金の価値がどのように関係しているのかご存知ですか?今回は、金の市場価値や相場が上がる理由などを紹介していきます。金を正しく購入し運用するためには必要な知識ばかりなのでぜひ参考にしてみてください。
金(Gold)とは
ご存知の通り、金は金属の一種です。金箔や人工衛星など幅広い分野で使用されており、なかでもジュエリーにおける金そのものの価値はもちろん、宝石やネックレスの地金としてなくてはならない存在になっています。
プラチナやダイヤモンドに
比べて、なんでこんなに
金の価値が高いの?
金の価値が高い理由は、「希少性と需要が高い」ことにあります。金は数ある金属のなかでも採掘総量が少なく、いつの時代も希少性が高いことで知られています。諸説ありますが、ゴールドラッシュの時代に金はほとんど採掘されているため、現在市場に出回っている分でほとんど全部だと言われています。そのため、大きな技術革新が無い限り、希少性の高さは年々高まっていくと考えられています。
一方で、金はジュエリーを始め各産業で大きな需要があります。需要と供給の差がいつの時代も大きいため、常に高い価値を保ち続けています。
信用性
金は株やFXなどの投資には必ずある「信用リスク」がないとされています。その理由としては、投資対象である
金そのものに価値がある
ということです。株式や債券などは、企業や国が発行したものです。そのため、発行元が破綻してしまうと購入時にどれだけ高額だったとしても、株式は紙切れ同然になってしまいます。
一方で、金はそのものに価値があるため、その価値がゼロになることはあり得ません。また、金は世界のどの国でも現金や株式に即座に変えられる「流動性」の高いものになっています。金を資産として確保していれば、価値がゼロになることはなく、いつでも現金などに変えられることから「金は信用性が高い」とされています。
20年で相場が約5倍!?
株や債券、その他の投資物件に比べると安定していると言われている金の相場ですが、最近では大幅に価値が上がっています。貴金属の積立事業などを手掛ける田中貴金属工業の調査によると、2000年は1g平均1000円ほどだったのが、2020年には5000円近くまで上昇しています。その理由は、アメリカで起こった同時多発テロや、リーマンショックが大きな要因とされています。いずれの時も株式などが急落し、信用経済に対する人々の不安が増幅しました。その結果、信用性の高い実物資産が人気となり、金の購入者が増えて価値が高騰したと考えられています。
また、ここ最近のコロナウイルス流行でも金の相場が上がり、1gあたり6000円とさらに価値が高騰しました。世界的な経済不安などがある時には、金のような実物資産を持っていると良さそうです。
まとめ
他の投資対象に比べて、金の信用性は高く実物資産として大きな価値を持っています。今後、大きな技術革新が起こり金の資産価値が危ぶまれない限りは、投資対象のひとつとして取り入れてもいいのかもしれません。
コメント