⑤手術本番

看護師

⇨【④入院準備と手術準備】からの続き…。いよいよ手術本番です。朝から緊張していました。

手術当日の朝

下剤の効果もあり、お腹はスッキリした状態で朝を向かえることができました。夜中のトイレのせいでなかなか眠れませんでしたが(笑)

朝食はパンとスープと野菜ジュースというなんともシンプルなものでしたが、これが本日の最初で最後の食事なのでゆっくり噛みしめながらいただきました。

その後処置室に呼ばれ、最後の大腸のお掃除をします。そう”浣腸”です。ただでさえ下剤で敏感なお尻に、さらに追い打ちをかけていきます。

tami
看護師

トイレで3分ほど

我慢して下さいね♪

と看護師さんに言われましたが、昨晩から痛めつけられている私のお尻に、そんな余裕はありません(;^ω^)

案の定看護師さんに浣腸をされてから、お尻の限界がすぐにきました。足早にトイレに入ると、30秒(これでも頑張りました)でピークがきてしまいました。まあ、夜中に何回もトイレに行ったし、良しとしましょう。

大腸検査

浣腸が済むと、また処置室へ移動しました。ベッドに横になり、腰のあたりに麻酔シールを張り付けます。これは手術の際の腰椎麻酔の痛みを軽減させるためのものです。おかげで背中に注射されてもなにも痛くなかったです。

次に、”大腸の内視鏡検査”を行います。手術が行えるかどうか、大きな病気が潜んでいないかなどを検査するためです。お尻から器具を入れるのですが、これがなかなか痛かったです。大腸の中をきれいに診るために、ガスを腸内に入れながら診察するのですが、これがなかなか痛かったです。ガスのせいでお腹が張って、気持ちの悪い痛みでした。優しい看護師さんが手を握ってくれていたので、なんとか耐えることができました_(:3」∠)_

モニターでは腸内の

映像が映されています

滅多に見られないので

ぜひ見てみて下さい

その後、そうやく病室に戻り、手術着に着替えます。手術本番ではアクセサリーなどは身に着けることができません。ヘアピースやかつらなども外さないといけないのでお気を付けください。

それが終わるといよいよ点滴です。一気に病人感がでますが、同時に手術頑張るぞ!という気合も入りました。

手術本番

病室で待っていると、看護師さんが迎えに来てくれました。

tami
看護師

手術頑張りましょうね♪

という優しい言葉をかけてもらいながら、歩いて手術室へ向かいます。この時、手術着の下は何も履いていない状態なので足元がスウスウしました。

手術室へ入ると、手術の準備をした看護師さんたちが笑顔で微笑みかけてくれて、皆さんに”頑張りましょうね”と勇気をもらえました。

手術開始

まずは腰椎麻酔です。ベッドに横になり、体をできる限り丸め、腰のあたりに麻酔液を注入します。

医者
医者

消毒しますね~

という言葉のあとに、腰が冷たくなり、麻酔を注射されました。事前に張っていた麻酔シールのおかげで痛くもなんともありません。その後すぐにうつぶせになります。時間との勝負なのか、看護師さんたちのテキパキとした動きに驚きました。血圧、心電図など様々な器具を身体に装着させていきます。もうこの時にはされるがままです。5分ほどすると、足の感覚がなくなり、看護師さんに触られているのはわかっても、痛みはまったく感じない状態になりました。正座をして、しびれた状態の足の感覚に似ているかもしれません。

医者
医者

ちょっと肛門

閉めてみて

お医者さんの合図で力を入れますが、面白いぐらいに力が入りません。その後お尻を左右にこれでもかと広げられ、ガムテープで手術台とお尻をがっちり固定されました。肛門様全開の状態だったのでしょう。これまで何回も先生に見られているので、もう恥ずかしくもなんともありませんが(笑)

医者
医者

じゃあ、

始めますね。

先生の合図で”カチャカチャ”という手術道具の音がしました。その後機械音が鳴り(たぶん電気メスだと思います)、いよいよ手術開始です。上半身は麻酔が効いていないので意識はハッキリしています。手術の最中、看護師さんが何度も”気分は悪くないか”と確認してくれました。電気メスを使っているせいか、手術室に焦げ臭いにおいが充満していきます。それをうちわで扇いでいる看護師さんがなんともシュールでした(笑)

手術室には音楽がかかっており、リラックスした状態で手術は進行していきます。このまま何事もなく終わるんだろう。と思っていた矢先

医者
医者

膿がめちゃくちゃ

あるな…。

これ取り切れる?

(;´・ω・)エッ・・・

先生と看護師さんの会話の中で、私のお尻の状態がやばいことを知りました。どうやら思った以上に膿が奥まで進行していたようです。

医者
医者

tamiさん。

これ痛かったでしょう

よく我慢してたね

私の心配を察知したのか、先生が手術しながらしゃべりかけてくれました。その間もどんどん焦げ臭いにおいが充満していきます。膿がつくったトンネルを綺麗にしてくれていたんだと思います。

医者
医者

うーん。

どこまでやろうかな

全部取るとtamiさん

のお尻無くなっちゃう

もんね、困ったね

_(:3」∠)_ナンテコッタ…

どうやら私のお尻の中の膿を全て取り出そうとすると、かわいいお尻(冗談です)が無くなってしまうみたいです。すべての膿を取ることを断念した先生は、ドレーンを使って自然排出させる方針に変更しました。無理に膿を出そうとすると、お尻の大事な筋肉を傷つけてしまい、その後の排便障害などにつながるそうです。お尻から変な管(ドレーン)が突き出している状態で手術は終了。多めにみて45分と言われていましたが、手術室に入ってから病室に帰るまで1時間かかりました。

手術終了

無事に手術が終わりましたが、まだこれだけでは終わりません。手術日は絶対安静のため、トイレに行くことができませんので、尿管を通します。ベッドに仰向けになり、足を広げ、看護師さんが管を尿道に通します。すぐに終わる作業だったみたいですが、思いのほか手間取り、他の看護師さんが応援に駆けつけてきました。

看護師4人に囲まれて足を広げるのはなかなかの羞恥プレイでしたが、ここまでくれば、もうどうにでもなれです。

_(:3」∠)_スキニシテ…

手術室にあるライトまで取り出し、ようやく管が入りました。看護師さん、お手数おかけしました。その後、病室に移動しますが、まだ麻酔が効いていて自力では歩けないので、ストレッチャーで病室に移動しました。”よく頑張ったね”という看護師さんの笑顔に心底安心しました。

手術後

手術後2時間は寝返りもうてません。もちろん飲み物も禁止です。じっと動かないというのはなかなかしんどいものがありました。下半身麻酔が効いているので、まったく痛くはありませんでしたが、動きたい、体制を変えたい、という気持ちと闘っていました。

手術後4時間経つと、ようやく寝返りが許可されます。テレビやスマホ、水分も解禁になります。ようやく体を動かせると思ったのですが、まだ麻酔が効いているため寝返りも看護師さんの力を借りなければできません。

寝返りなどで首を

動かしすぎると、

麻酔の影響で頭痛

を引き起こします

なるべく安静に、寝返りもゆっくり動かなければいけません。そのため、手術後はベッドの上でおとなしく過ごすしかありませんでした。

その後徐々に麻酔が切れ、お尻が熱くなってきます。痛いというより”熱い”んです。夜になるとお尻がズキズキと主張を始め、痛み止めが効かないぐらいになってきました。まったく眠れないので看護師さんが睡眠薬を出してくれたのですが、痛みのせいでまったく効きません。

私があまりにも痛がるので、錠剤ではなく注射で痛み止めを打ってくれました(後から聞いたら、これが最後の手段だったそうです)。その注射が効いて、なんとか眠ることができましたが、それでも眠れたのは2時間程度でした。寝返りをうつたびにお尻が痛み、長い夜を過ごしました。

⇨【手術後の入院生活】では、入院中のお尻のケアや注意点についてまとめています。

=== 痔瘻闘病記【目次】===
痔ろう闘病記
クリニックから大きな病院へ
三度目の正直【入院費用の内訳】
入院準備と手術準備
⑤手術本番
手術後の入院生活
痔ろうになりやすい人と予防法

【特別編】

✿手術後3か月経過した肛門の状態

【番外編】
病院で出会った”知恵おばあちゃんの投資論”

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