子どものマネーリテラシーを育てる方法

学校・教育

日本ではお金のことを人前で話すことは「品がない」「いやしいこと」と考える人が多いです。仕事においても、芸術的な仕事や執筆家などは「お金にこだわらずに良い作品を作ることが美徳」などと考えられています。生活するうえでお金は必要不可欠なものです。ある意味最大の関心を持っていて当然だと思うのですが、それを口に出すと「お金に汚い」と言われかねません。だからお金の話をあえて避けるように行動してしまいます。

それは他人だけではなく家族の間でも同様です。子どものころから、「お金の心配はしなくていい」と言って育てられた人も多いのではないでしょうか?しかし、家族の間でこそきちんとお金の話をして、学校では学ぶことができないマネーリテラシーを身に付けるべきなのです。今回はその重要性について紹介していきます。 

お金の話は品がない?

なぜお金の話をすると品がなく、汚いと言われてしまうのか?こう質問されてきちんと答えられる人は少ないでしょう。仕事を自分で契約していくフリーランスの人でさえ、仕事のオファーがきたときに「この仕事をすると、ギャランティーはいくらなのだろうか」ということをなかなか口に出すことができません。本来であれば、お金の条件の提示が無ければ、仕事を引き受けるかどうか決断できないのは当然のはずです。

例え報酬をきちんと示してくれたとして、その金額に不服があっても口にはできません。口にすれば「態度が悪い」「お金にいやしい」と相手に思われかねないからです。そうしたことから、最近では俳優やタレントだけではなく、作家や画家、評論家などでもマネージャーをつけるようになっています。そうすれば自分が直接お金の話をしなくても済むので、仕事の条件の提示がしやすくなります。

お金という評価

事務所に所属したりすることで交渉時の専門家が間に入れば、こちらの条件を提示しやすく、お金の話などの交渉をスムーズにまとめることができます。しかし、こういう考え方からはそろそろ抜け出さなければいけません。お金の話は決して汚い話ではありませんし、むしろお金ほど中立な評価方法はありません。お金のことをもっと自然に、もっと堂々と話ができるようにならなければいけないのです。それなりの報酬が発生するからこそ仕事なのです。教員の「やりがい搾取」のような労働環境は廃止していかなければいけません。報酬がきちんと支払われるということは、あなたの仕事が意味のあるものだと評価されるということです。

日本人はなぜお金の話をしないのか

「お金の話はできるだけ避ける」という感覚は、我々日本人の生活の中に浸透しています。日本では子どもにお金の話をすることを避ける傾向が他の国に比べて非常に強いです。成長する過程でお金の話を避けられてしまえば、子どもはマネーリテラシーを身に付ける機会を失ってしまいます。成長していく過程で、アルバイトなどをしてお金に対する関心を持つ頃になっても、親から「子どもはお金のことなんか心配しなくていい」という扱いを受けてしまいます。こうした経験から、「人前でお金の話をしてはいけない」という潜在的な心理が植え付けられてしまいます。

家族でお金の話をする

生きていくにはお金は欠かせないものです。これは明らかな現実であるため、家庭でもお金の話をもっと積極的にすべきです。何をどう話すかは子どもの年齢にもよりますし、家庭の事情によっても違います。

具体的にはどんな話を

していけばいいの?

小学校低学年ぐらいであれば、お金の話を理解できるようになります。例えば、毎月の家庭の収支を円グラフにし、そこに食費や光熱費など何にいくら使っているのかを書きだしていきます。家族で毎月どれだけ使っているのか、何にお金がかかるのかを数字だけではなく図形を使って視覚的に把握します。詳細な家計管理を提示する必要はありません、大まかな家計の仕組みを理解することで、自分の洋服やおやつがどこから支払われているのか理解することができます。 

そうすると、小学校低学年でさえ両親の仕事の大変さを理解し、自然に家計を支えてくれる両親のことを尊敬してくれるようになります。「子どもにお金の心配をさせたくない」という親の気持ちも分からなくはありませんが、大人になればお金に対する関心は知識は必須になります。子どもには、家族が平穏に楽しく暮らしていくにはお金が必要なのだと上手に伝え、お金に対する正しい向き合い方を育てていくことが大切です。

まとめ

お金の知識に関しては、学校で学ぶ機会がないため自分の両親から学ぶほかありません。それなのに日本では「お金の話を避ける傾向」にあります。しかし、これからの時代はお金の心配をしなくても何とかなる時代ではありません。貯金をするだけではお金も増えていきません。終身雇用は無くなり、自分で稼ぐ手段を見つけ、資産運用を当たり前のようにしていく必要があります。まずは親であるあなた自身がマネーリテラシーを身に付けていくことが大切です。

また⇨【賢い人は貯金が損だと知っている】では、現在の金利状況とそれに対するリスクなどを紹介しています。貯金だけしていては将来の長生きリスクを乗り越えることができません。老後資金や少しでもゆたかな生活をおくりたいという方はぜひ参考にしてみてください。

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