新学期の自己紹介、勇気を出して趣味を暴露したら引かれてしまった

学校・教育

学生時代の黒歴史。何かしらの失敗談は誰しもが持っているのではないでしょうか?若気の至りでやり過ぎてしまったこと、今考えたらよくやったなというようなことのひとつやふたつあると思います。私にもやってしまった失敗談があります。それは学生のちょうどこれぐらいの時にある、新しいクラスでの自己紹介。自分の名前と顔を覚えてもらおうと少し冒険した自己紹介をしたところ、見事にすべってしまいました。その時の凍りついた現場の空気は今でも忘れません。もし新学期で最初のスタートダッシュをどうしようか悩んでいる方がいれば、どうかこんなふうにならないようにお気を付けください。

tami
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幼少期の失敗談もあります

※ドブに落ちた話

恒例の自己紹介

クラス替えが終わり、真新しい教室と見慣れないクラスメイトを見渡して少しだけ緊張していた。教室に入って来た先生は私とは正反対に落ち着きながら連絡事項を淡々と伝えていく。最初は真剣に聞いていたはずなのに、いつの間に集中が切れて他ごとを考えていた。

ガタガタと机を動かす音がして、何事かと再度周りを見渡すとクラスメイトが机を移動させている。急いで立ち上がり黒板を見ると、どうやら今から自己紹介のために班ごとにまとまるらしい。班の人と机を協力してつなげると、緊張しながら何を話そうか考え始めた。

印象に残るために

自己紹介の内容はなんでもいいよ。緊張している私にとってなんとも参考にならない情報をくれた黒板の前の先生。班の子は下を向いている子もいれば、知り合い同士で話している子もいた。だいたい自己紹介の相場といえば、自分の名前、出身、好きなことあたりだと思い話の内容をまとめる。順番に自己紹介を始めるクラスメイトを観察し、名前を必死に覚えようとする。しかしなかなか覚えられない。みんながみんな、同じような内容を話すのでまったく頭に入らなかった。どうしたものかと考えた末に、人とは違うことを話すことにした。

実はその当時、足しげくライブに通うほどのアイドル好きだった。俗にいうヲタク。みんなが趣味でサッカーやバスケを紹介する中で、アイドル好きを公表すればなかなか印象に残るだろう。そう考えた私はさっきまで考えていた自己紹介の内容を自分の順番がくるまでになんとか完成させようとした。

チャンスの順番

趣味でヲタクを公言すると周りに距離を置かれないか?そう考える人も多いと思う。しかしその当時はちょうどアイドル戦国時代で、周りにもアイドル好きがたくさんおり、ドルヲタであることを公言することに抵抗がなかった。「もしかしたら班の子の中に同じファンがいるかもしれない」そんな期待を持ちつつ私の番が回ってきた。

自分の名前、出身、そしてアイドルが好きなことを笑顔で発表した。我ながらなかなかさわやかな自己紹介だったと思う。さあ、この中に同志はいるか!?ワクワクしながら発表を終えて周りの反応をうかがう。

周りの反応

私の自己紹介が終わると、パラパラとまばらな拍手がもらえた。「ん?」周りを見渡すと完全に冷めた顔。「あれ?これはやらかした?」周りの反応から、私がまったく受け入れてもらえてないことを悟る。途端に数秒前のドルヲタを暴露した自分を後悔した。なぜアイドル好きだと言ってしまったんだ。初対面の人がアイドル好きとか普通引くだろ。考えればわかるじゃん。椅子に座り、他の子の自己紹介など頭に入ってこない状態に陥ってしまった。班の中で隣の子と話している人をみると、自分のドルヲタを笑われているのではないかと錯覚する。スタートダッシュを失敗した私はその日一日ブルーな気持ちで終えた。

数日後

自己紹介の事件から、しばらくはクラスメイトと話すこともなくおとなしくしていた。前からの友人とは休み時間に趣味の話をしたが、教室ではとてもじゃないが話すことができない。私にもう少しヲタクのプライドがあれば、あの自己紹介の後でも堂々とアイドルの話を教室でしたかもしれないが、あいにく私にそのメンタルは無かった。クラスの子はなんとなく私のことを避けてる気がすると、勝手に被害妄想を膨らませていた。

しかししばらくして、教室で私の好きなアイドルの話をしている子を発見した。思わぬところに同志がいたことに歓喜した。その子は堂々とライブの話をして、周りの子はうんざりしながらも笑って話を聞いている。どうやら彼女はドルヲタの成功例のようだ。その子の話に耳を傾けていると、グループの一人が私に向って話を振ってきた。完全に不意打ちだったが、とても嬉しかった。どうやら私の自己紹介を聞いてくれていた班の子らしい。その時の自己紹介を覚えていてくれて、その同志と私をつないでくれたのだ。あの時の自分が報われた瞬間だった。

結果オーライ

その後、同志のおかげで私も教室で堂々とアイドルの話をできるようになった。その同志に話を聞くと、アイドルの話は初めからしていたわけではなく、ある程度仲良くなってから友人に公表したらしい。初めの自己紹介で班の子に引かれてしまったことを話すと、勇者だな(笑)と盛大に笑われてしまった。後に聞いた話だが、班の子は引いたわけではなく、まったくアイドルのことを知らなかったので話しづらかったらしい。なんとも申し訳ないことをした。初めは完全に失敗したと思っていたが、結果あの自己紹介で自分の印象は残せていたらしい。しかも強烈に(笑)しかしこれはかなり幸運なパターンだったと思う。なにせその子たちがいなければ、完全にキモイやつで終わっていたから。今後自己紹介などで自分の趣味を話すことがあれば、いきなり暴露せずに様子をみながら少しずつ公表することをおすすめします。みなさんの新生活の自己紹介が成功しますように。

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