安定期でも無茶は禁物?死産の危険性[後編]

看護師

⇨安定期でも無茶は禁物?死産の危険性[前編]では、死産の詳細や確立についてお話ししてきました。赤ちゃん側の原因も代表的なものをまとめましたが、後編ではお母さん側の原因で代表的なものをご紹介していきます。予防策についても説明しているので、参考になればうれしいです。

お母さん側

妊娠高血圧症候群

子宮の異常

胎盤早期剥離

合併症(糖尿病・腎疾患など)

妊娠高血圧症候群

妊娠高血圧症候群は、妊娠中に起こる病気の中でも最も注意が必要とされています。胎児に血液を十分供給できず、早産や死産の原因になります。そのほか、妊婦さん自身の命の危険にもつながりかねません。妊娠中はもちろんですが、妊娠前の時から生活習慣を見直して、高血圧を防ぐことが重要になります。

胎盤早期剥離

本来、胎盤はお産が終わってから体外に出てくるものですが、何らかの異常により子宮内に赤ちゃんがいる状態で先に胎盤がはがれてしまうことがあります。

胎盤が先に出ると何が

いけないの?

胎盤がはがれると赤ちゃんに酸素が送れなくなってしまい、酸欠状態になります。そのままだと赤ちゃんが命の危険にさらされてしまいます。早期発見で助かることもありますが、基本的には予防が難しいとされています。

予防策

妊婦健診を必ず受ける

当たり前のことですが、ついつい検診を忘れがちという妊婦さんも少なくないようです。自分の体調が優れていると、なかなか病院を受診するという気持ちになりにくいのもわかりますが、赤ちゃんはお腹の中で日々変化しています。少しの変化でも見落とさないために、医師の指定したスケジュールできちんと検診を受けましょう。何かトラブルがあった時や、不安なことが起こった場合は、受診日でなくても医師に診てもらうことが重要です。 

胎動を数える

胎動のタイミングやペースを覚えておくと、いつもと違う様子に早めに気付くことができます。

胎動を感じられるように

なるのは、妊娠中期~後期

ごろからです

一日にどれくらいの胎動があるのか、どのくらいの強さなのかを把握しておくと、少しの変化にも気付くことができます。いつもと違うかな?と感じた時には、早めにかかりつけ医を受診することで異常の早期発見につながります。

たばこを吸わない

流産や死産の原因については、明らかなところは不明になっていますが、妊婦さんの喫煙については、それらのリスクが高まることが明らかになっています。たばこの煙に含まれるニコチンや一酸化炭素は、血管を収縮させて酸素の運びを妨げます。そうすると胎児に必要な栄養や酸素が十分に届かず、発育不全、先天奇形の原因となることがわかっています。

赤ちゃんがお腹の中で

酸欠状態になるという

ことです

妊婦さん本人が吸わないとしても、他人の煙を吸わされる受動喫煙でもこのリスクがあります。旦那さんや同居の家族が喫煙者の場合は、なるべくたばこを控えてもらうようにしましょう。 

 

葉酸を摂る

先天異常のひとつに、赤ちゃんの脳や脊髄が正常に発達できないというものがあります。「脊髄症」や「無脳症」があり、発症した場合は流産や死産になる可能性もあります。この障害を引き起こす要因の一つとして、妊娠初期の葉酸不足が指摘されています

主要な臓器に関しては、妊娠4週~7週の間に形成されるといわれているため、妊娠する1か月前から妊娠3ヶ月までの間に葉酸を摂取することが大切です。

tami
tami

⇨妊娠中に食べた

方が良いもの

で詳しく紹介

しています

まとめ

こうしてみると、たくさんの困難を乗り越えて、赤ちゃんが無事に生まれてくることが本当に奇跡だと感じます。今の時代、共働き夫婦が多いと思いますが、仕事や家事などで無理をしてしまいがちな妊婦さんも、まずはお腹の赤ちゃんのことを第一に過ごしていただけたらと思います。

もし、悲しくも赤ちゃんとお別れする現実が訪れてしまっても、決して自分を責めないでください。人の力ではどうしようもないことが妊娠では起こります。医療機関では、助産師さんや臨床心理士などの専門職の人が相談を受け付けてくれます。そういった場所に頼ることもひとつの選択です。

 

 

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