目的
腸閉塞の保存的治療のため。
腸管内容物を排出することで腸管内の減圧を図る。
挿入方法
透視下にて経鼻的・経肛門的に挿入される。
しくみ
(*経鼻:3管式のイレウス管の場合)
・鼻から出ているチューブは3管に分かれている
➀腸管内容物排泄用チューブ
排液バックor持続吸引機(例:メラサキューム)につながれており、腸管内容物が排出される
②バルーン用チューブ
腸管内でイレウス管の先端はバルーン(中は蒸留水)で膨らんでおり、イレウス解除(通過障害の解消)に伴い進んでいく
③エアーベントチューブ
外気を腸管内に入れることで、➀の孔が腸管壁にくっつくのを防いでいる
看護のポイント
・排液量、性状を観察
血性や黒色の排液は異常
排液量が多い場合には脱水予防のために輸液を追加する場合がある。
「排液500mlごとにラクテック500mlを1袋投与」というように医師の指示があるので確認。
・イレウス管の抜けがないか、固定の外れはないか
固定しているテープと管に印をつけておき、その印から管がずれていないか確認。
もし抜けていることが分かれば医師へ報告。
・持続吸引機の設定は間違いないか
設定変更できるボタンにロックがかかっておらず、患者が誤って押してしまうことがある。設定確認とボタンのロックは必ず確認する。
・イレウス管の閉塞の有無を確認
持続吸引を行っている場合でも、排液が少ない場合は用手吸引を行い、閉塞していないことを確認しておく
・イレウス管の先端のバルーンが破損していないか確認
②チューブよりシリンジにて一旦蒸留水を吸引して量を確認
・③のチューブが有効に働いているか、エアーフラッシュにて確認する
・イレウス管の圧迫により、鼻翼部に潰瘍形成していないか確認。
1回/日は固定の場所を変えるか、皮膚保護材のようなクッション材を挟んで皮膚を直接圧迫しないように注意する。
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