腸閉塞(イレウス)

消化器看護

腸閉塞(イレウス)

腹痛や吐き気に嘔吐、入院して治療が始まればイレウス管や点滴につながれてしまう病気です。一旦症状が治まっても、再燃を繰り返してしまい手術となる場合もあります。病態を理解した上で、看護のポイントを押さえておきましょう。

病態

腸管の通過障害により便・腸液・ガスが停滞して腸管の拡張が生じている状態。腸管の血流障害から壊死・穿孔に至ると、腹膜炎や敗血症に陥る。

分類

機械的イレウス

…閉塞性イレウス:腸管の血流障害のない状態。術後の癒着性イレウスが主。

…絞扼性イレウス:腸管の血流障害のある状態。既述のように致命的なため手術適応。

機能的イレウス

…麻痺性イレウス:腸蠕動が停止している状態。炎症や神経疾患など。

…痙攣性イレウス:腸管の持続した痙攣によるもの。

症状

腹痛、吐き気、嘔吐、腹部膨満、排便排ガスのSTOP

検査

採血、腹部X-ray・CT・エコー

治療

保存的治療:絶飲食、イレウス管の挿入(透視下にて)

手術療法

看護

・絶飲食であり点滴を持続的に投与することを説明

・畜尿を説明

IN/OUTを観察して脱水を予防するため

腸管からの水分再吸収障害やイレウス管からの排液により脱水になりやすい

・VS・腹部症状の観察

イレウス管の管理

・イレウス管からの排液減少や、検査結果により通過障害が軽快したと医師が判断した場合は、まずイレウス管がクランプ(閉塞)される。それでも状態が悪化しなければイレウス管を抜去、水分摂取から開始して徐々に食事が開始されていく。

・食事再開後の腹部症状にも要注意。

・1~2週間経過しても保存的治療でイレウスが解除されない場合は、手術適応となることがある。

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